『耽羅紀行 街道をゆく 28 』 司馬遼太郎 著

2012.09.24 16:13|その他
もとは1986年に週刊朝日に連載された紀行シリーズのひとつ、なのでずいぶん昔の本。
この紀行文のために、筆者が済州島(耽羅)へ旅行しますが、交友のある姜在彦氏(済州島生まれ)も同行しています。
このまえ記事で、姜在彦氏の著書を紹介(→過去記事リンク)したばかりなので、なんとなくつながりを感じて、このタムナ紀行を読んでみました。

これがとても面白くて。
というのも、私の好きな『タムナ~Love the Island』に出てくるエピソードと重なるような話がいろいろでてくるんです。(ちなみに、このドラマの感想過去記事は →こちら


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

たとえば、筆者は済州島のベテラン海女さんにインタビューするのだけど、そのなかで近海だけじゃなく、歴史的にも対馬などへも遠征をして漁をしていたという話。
ドラマでも、そういうエピソードが出てきてましたね。
ヒロイン・ボジン(ソウ)はダメダメ海女見習いだけど、母(いま「神医」で尚君役です)はボス海女で、上軍をひきいて遠征していました。

それから、筆者の友人の済州島出身のひとがもうひとり旅行に同行してるんだけど、その人の子供のころの思い出。
大きな穴に豚が飼われていて、その上に板をわたして用を足す(豚はおちてくる○○○を食べるわけですね)のが怖かった、という話。
ドラマのなかで、都からきた両班のボンボンのパク・キュ(イム・ジュファン)も同じようにこのワイルドなトイレにビビってましたね。
これがこの島だけの習俗なのか、昔はどこでもそうで、済州島ではそれが近代まで残ったのかはわからないけど、ドラマのシーンが思い出されて笑えました。

さらに、ドラマに出てくる漂流者、イギリス人のウイリアム。
これも、実際に17世紀なかばにオランダの貿易船が難破してタムナに漂着したという事件があったらしく、それを下敷きにしているように思いました。
官吏につかまった36人のオランダ人のほぼ半数は死んでしまい、残ったものが10数年後に脱走、日本経由でオランダに帰国したそう。
ドラマも、王が「仁祖」の時代なので17世紀前半、だいたいマッチしてます。

長年、韓国ドラマ(とくに歴史ドラマ)をみて、文化の背景やら習俗やらに特別な関心をもってみていたわけではないのに、こうやって本で読む知識とクロスさせてみると、それなりにいろんな史実や文物の知識が頭にのこってるんだなあ、と嬉しくなりました。^^


ドラマ『タムナ~Love the Island』が好きなひとにはこの本、オススメです。
朝日文庫、560円也。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

あ、もうひとつ発見。
この本に、済州島への出発前に空港で手土産に「バナナ」を買った、という話がでてます。。
当時(1986年)、韓国ではバナナがものすごく高価で、土産にもっていくと子供に喜ばれたらしい。

偶然、数日前に、テレビをザッピングしているとKBSワールドの「キム・スンウの乗勝長駆」でゲストがベテラン女優のキム・チョンさんの回。
この女優さん、最近のドラマでは「ボスを守れ」で、ナユン(ワン・ジヘ)のセレブ母役だったかな。

で、前後の話はわからないけど、イ・スグンが「子供の頃バナナがものすごく高かった、1万w?くらいした。」などと話していました。彼は三十代半ばなので、年代的にはマッチしてますね。

当時、外貨セーブのため、韓国政府は台湾からバナナを輸入させてなかったそうです。


とりとめもないささいなことだけど、お隣の国のときどきの小さい事情を知るのもまた楽しからずや・・という気持ちです。

スポンサーサイト

Comment

こんにちは~^^。

タムナ、見ました~。
「伏し目のイム・ジュファン」くん、komachiさんのいわれるようにもってかれました^^。結構出てる人みたいですが、初めてでこういう彼に会えてラッキーでした。
ソウのみずみずしさもよかった^^です。
「海女になりきっていた」キム・ミギョンも好きです~。
ほかにも、顔だけで笑えたキュのお付きや、ちょっとおかまっぽい教育係りの人も可笑しかったです。
前半、ほんとによかったですね~。
チェジュの海女さんたちが逞しくて、とくに海中シーンは讃歌のようで綺麗でした^^。
水戸黄門っぽさがあったのも、楽しかったです。

耽羅紀行・・・
豚さんトイレ、言葉を忘れたパク・ヨン、門の代わりに棒を三本渡すのや、可愛いかんじの茅葺きの家というのも見たまんま~と一致して当たり前なのに嬉しくなりました。笑えるところがあると、もっとよかったと思うのですけど・・・。


71年の「韓のくに」もまた読み直してみましたが、隊長の司馬さんが
>方向オンチとはつゆしらず三両の戦車が無邪気についてくる
とか案内のミセス・イムが
>羊飼いで、自分たちは羊のごとくつき従っている
など、笑いましたし、百済を激愛する李夕湖先生の描写なんか可笑しくて^^。
笑いだけでなく、七人の翁では泣かされるし、上古の雰囲気が農村に残っているというのも感動しました。余談ですが、「後漢書」に朝鮮の人は「お酒を好み、踊りを好んだ」とあるらしいです。人間は2000年くらいではそう、変わるものでもないんですね~。
ミーハー的には司馬さんが渡韓された時、好きな人が生後2ヶ月~^^とテンションがあがったのもあります。(あとで、記憶違いとわかりました。。。)
渾身の作品をこんな目線で司馬先生、ほんとにごめんなさいですけどーー。
72年の「坂の上の雲」も好きなので、このころのがあってるのかもしれません

耽羅で、司馬さんがお友達にとても負い目を感じておられたのがつらかったですけど。。。別の本で、70年代後半にソウルへ留学した筆者が食堂のご主人に「日本が負けてどう思ったか?」聞くと「世が世なら、カリフォルニアの知事だったかもしれないのに残念だ」と話されたと。
こういう明るさというのか面白さというのか、日本人にはない感覚にドラマとか映画とかつい見てしまうのかな~と思ってしまいました。


なんだかお久しぶりで、だらだらとお邪魔しました~。


kurumiさんへ

こんばんは。
タムナ気にいってもらえてうれしいです!
後半はまんがちっく、でしたが、前半はほんとにフレッシュな魅力のあるドラマでしたよねー。

私はチェジュ島へ行ったことがなくて。
ドラマをみて、タムナ紀行をよんだら、すごく行きたくなりました。

ゴルフをしないウリナンピョンがまえに行ったとき、「つまらないところで仕事のない日も観光もしないで西帰浦のホテルでぐだぐだしていた。」とか言ったので、なぐってやろうかv-412 、と思いましたが。


> >方向オンチとはつゆしらず三両の戦車が無邪気についてくる・・・

あの司馬さんが兵隊さんをやって戦車にのっていたというのが、信じられないような。v-356
駐留していた半島にまた行かれたというのは、感慨がひとしおだったでしょうね。

「韓のくに」では・・
百済びいきのひとと新羅びいきのひとがいる、というのもなんだか可笑しかったです。
日本人は百済を日本史で習うので、ついついそっちに肩入れしてしまいますが、「善徳女王」を見て以来、その二国については同じくらいの肩入れ度になりました。笑

最近「大王世宗」をみていて、そこでは明がでてくるし、「信義」では元がでてくるし・・で、中国のほうも面白いのかな・・というつながりで、司馬さんの「韃靼疾風録」を読んだところです。
モンゴルへのあこがれから、モンゴル語学科まで出られたひとらしく、水をえた魚のように女真族のことなどを全編生き生きとした描写で書かれていてすごく面白かったです。(読まれたかもしれませんが)

かといって、中華系歴史ドラマを見ようとは思わないのですが。
とくに清の時代あたりはあの弁髪、ていうのか、アレがどうにもルックス的にうけつけず。笑

私のほうもダラダラした話になりました。。

ご無沙汰してます~^^。

今頃ですが。。。「韃靼疾風録」読みました~^^。
出だし、平戸って?で、歴史を忘れてしまってるのにどうなることかと思いましたが、だんだん引き込まれてすごく面白かったです^^。
韃靼のお姫様をひとりで連れていくというのもドラマティックでしたし、満州、愛新覚羅、八旗など耳にはしてても良く知らなかったことを知ることができて嬉しかったです。久しぶりに地図をだして、確認しながら読みました。
女真、蒙古、朝鮮へのそれぞれの民族に司馬さんの思い入れを感じて^^、大陸で歴史が動く時の壮大な感じもとてもよかったです。
ご紹介頂いてありがとうございました~。
で、ちょうどやってる中国ドラマ見てみました^^。
komachiさんの苦手な辮髪^^、私は意外に大丈夫でした。横顔はちょっときついですが・・・ユルブリンナー(古!)が大柄になった感じですかね~。
康煕帝が蒙古王と宴するシーンなんかはまさに韃靼・・の世界^^。
皇子が9人でてくるのですけど、姿勢、体格のいい人たちが群れているとやっぱり武闘集団だな~と^^。
ちょっと前にはアビアみたいな女の子も出てきて可愛かったです。


komachiさんのオススメは見たい~と思うのですけど、なかなか追いつけず。。。
フルハウス2はファン・ジョンウムのコミックシーンが楽しみで見てますが^^。
応答せよ・・、イニョン王妃・・も見たい~~です。

ところで、オム・テウンの結婚!ほんとにオメデタイですね~~~。ファンの方は複雑な気持ちもおありかと思いますが、一泊二日を見てる人だったら、心から喜べますね~^^。さすがお姉ちゃんですー^^。



kurumiさんへ

こんばんは。
おおお~読まれたんですね!
なんというかエスニックな異文化に昔の日本人の原型みたいなヒトが入っていくところがユニークですよね。
私も、満州とか中国東北部とか、モンゴルとかって、ほとんど地理知識がないので、地図引っ張り出して読んでいました。^^

> 女真、蒙古、朝鮮へのそれぞれの民族に司馬さんの思い入れを感じて^^、

ほんとに、ツングース族への愛を感じますよね。

私はあのあとモンゴルつながりで司馬さんの「草原の記」を読んで、終盤、しんみりとしました・・・v-406

中国ドラマは、弁髪もそうなんですが、半島超えてそっちまで見はじめたらキリがないかも、と思って。笑
弁髪って、よく考えたら、日本のちょんまげというか月代も、似たようなもんで外人からみたらミョーですよね。v-8


フルハウスは、6話まで見たのですが、ファン・ジョンウムはさすがにコメディは上手いですよね。
パク・キウンは上手いけど、やっぱりもっと若い子でいいのになー。ちょっともったいない感じ。

いま一押しは「応答せよ」です。
シットコム的な笑いもあって、とくにヒロインアッパのソン・ドンイルが好きなのでみてるだけで笑えます。
釜山なまりがわからないんだけど、それでも可笑しいという・・。
若い子たちが新鮮なんだけどとても達者な演技で、ヒットしたのも納得です。
「一泊二日」レギュラーだったチョディンのウン・ジウォンが高校生役で出てて違和感ないのも楽しいです。

オム・テウン、発表後に「一泊二日」でどうイジられるのかも楽しみです。^^

非公開コメント

| 2017.08 |
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
プロフィール&ひとこと

  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ スクロールはカーソルをあてるとストップします♪

★★ 「秘密の森」が終わってしまい、このあとはイ・ヨニの「再会した世界」を見るつもりです。わりあい評判が良さそうなので。 ★★ ★♪ここへのコメントのかたはこちらをクリック♪

最近の記事

FC2カウンター

訪問ありがとうございます.

USERS ONLINE

現在の閲覧者数:

最近のコメント

カテゴリー

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

ページトップへ